あれこれ

構造美の事


難しい話は止めましょう。
木造の場合は、「線のリズム」これが私の考える構造美です。
線とは、柱梁・小屋組み。木の構造材です。リズムとは、モジュール。間隔の事です。
当然、構造材を壁の中に隠ぺいする工法(大壁)ではなく、むき出しで魅せる工法(真壁)が前提で、
通常の在来工法よりも大きなサイズの構造材(丸太や角材)が求められます。
断面積の大きい構造材は、必然的に強度も上がります。
美しくて強度のある家、これが構造美の家です。
リズムを奏でるのには、1本の線では無理です。2本よりも3本、10本よりも20本、線が多い方が、
いろんなリズムが生まれます。しかしそれは、コストが上がる事にも繋がります。
予算内で強度を保ちながら、如何にベストのパフォーマンスをするか、常に考えながら設計しています。
芸術家ではなく、現実に沿った実務家でなくてはなりません。

ただ、「もし自分が芸術家だったら」という妄想も、時には必要だとも思っています。

構造美に対して、装飾美という言葉があります。
構造を全て覆い隠して、表面だけを切ったり張ったりする、所謂「ハリボテ」的な建物。
これは装飾美ではなく、単なるゴマカシです。
装う美しさ。飾る美しさ。
装飾美という言葉が持つ本来の意味は、もっと奥深いものと考えます。

毎日素ッピンの、綺麗な顔立ちの女性がいるとしましょう。
周囲は皆、「素ッピンでも綺麗な人はいいわね」と羨ましがります。
その女性に、更にほんの少しだけ、薄くお化粧をしてあげる。ほんの少し。
その少しのお化粧が、一般女性を女優に変えてしまう。
構造と装飾は、そんな関係が望ましいかな、と思ったりしています。
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